JAXA大気球実験の放球トラブルに関しての状況


 画像 大樹航空宇宙実験場 飛行船の格納庫 撮影:NVS

2013年の5月中旬より、北海道の大樹航空宇宙実験場町は、JAXAの第一次気球実験期間中となっています。

6月5日早朝に行った、「B13-01大気球を利用した微小重力実験(燃焼実験)」の開始時にトラブルが発生しました。

大気球の放球直後に気球部と搭載機器部の間の切離しロープカッターが誤動作し切断され、
気球のみが上昇しました。
切り放し機構は本来、実験高度まで上昇した後、微小重力実験を行うために搭載機器を落下させるために作動するものです。

この切り放し機構と連動して動作する、大気球の排気弁の開放と気球頭部の破壊を切り裂く
動作が働いたため、大気球はすぐに地上に下降し、送電線に絡まりました。
幸い停電などの影響はなく、北海道電力と協力して送電線から取り外されています。

大気球の大きさは、最大で30万立方メートル 直径91mとなり
2013年度の大気球実験では最大サイズでした。



参考となりますが、過去行われた三陸大気球観測所での大気球実験
気球本体からかなり下方に実験機器がぶら下がっていることがわかります。 画像提供:JAXA



B13-01実験は、微小重量環境中でどのように気化したガスが燃焼するかを観測する実験
で、2012年に実験を行う予定でしたが、気象条件が合わずに2013年度実験となっていました。
大気球が上昇しきる前の段階でケーブルが切り離されたため、搭載機器自体は上昇せず、ダメージはないそうです。

期間中の実験でまだ未実施のものには、他に
B13-02 気球搭載望遠鏡による惑星大気観測
B13-03 火星探査用飛行機の高高度飛行試験
がありますが、第一次気球実験期間中に実験を再開するかは
ケーブル切り放しの原因と対策調査中のため、まだ結論が出ていない模様です。


別の実験場での話となりますが、スウェーデンで7月に実験を行う
低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト(DSEND#2)でも、
実験機を高度30kmまで上昇させるために大気球を利用しますが、
こちらは大気球準備と放球管理に関して、スウェーデンの実験所チームが主体で行う為
直接的に影響はないとのこと。

■関連情報
JAXA 2013年度第一次気球実験におけるB13-01実験について http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2013/0605.shtml

NVS 大樹航空宇宙実験場における実験計画等説明会 http://blog.nvs-live.com/?eid=105

十勝毎日新聞社ニュース JAXAの大気球落下 電線に絡まる http://www.tokachi.co.jp/news/201306/20130605-0015798.php


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